[孔明コーチ]最善のテニス戦略から戦術を考えてみる1

前回の諸葛亮孔明コーチのおかげ(?)でテニスにおける自分が取るべき基本的な方向性がわかった。それは最善のテニスとは相手の攻め手を事前に察知し、それを封じる。ミスを誘い「戦わずして勝つ」という戦略である。またこの戦略はリスクが比較的少ないということも前回見た。この考え方を軸にして今後の練習に生かしていこうと思っているのだが、実践で用いるにはまだ少し考えが足りないように思う。

戦略(strategy)はできたのだが、それを遂行するための戦術(tactics)がまだ明確になっていない。つまり、「どのようにして」目標に到達するのかという方法論がまだ無いのだ。ここが明確にならないと一体何を練習すれば良いのかわからなしい、その基盤となる技術向上への目標が設定できないのである。戦術を組むには戦略を細かく検討する必要がある。そこでまず「最善のテニス戦略」を分解してタスク化してみる。

最善のテニス戦略とは:
1. 相手の攻め手を事前に察知すること
2. 相手の攻め手を封じること
3. 相手のミスを誘うこと

おおきな枠ではこのように3つのタスクに分けられる。これらの関係はお互い因果関係や前提条件として考えられそうだ。「相手の攻め手を察知したので攻め手を封じるボールを打つ。結果相手のミスを誘発した。」というように一連の流れになる。なによりこの戦略の目的は相手のミスを誘うことに重点を置いている。ただし、誤解を招くといけないので明確にしておく必要があるが、「ミスを誘う」というのは、相手がネットやアウトするのをただ待っているのではなく、こちらも常に攻めの姿勢である前提である。ディフェンシブなテニスは私は好まないので、この「ミス」というのはウィナーに繋がる相手からのチャンスボールも含むと理解していただきたい。(ネットやアウトをしてくれるのにこしたことはないのだが)

具体的な戦術に当てはめれるにはまだ漠然としているので、もう少し掘り下げてタスクを細分化してみよう。

相手の攻め手を事前に察知するには
1. 相手の動きをよく見る
2. 相手のプレースタイルを理解する
3. 相手の得意、不得意なプレーを見極める

相手の攻め手を封じるには
4. 相手のプレースタイルが苦手とするボールを返す
5. 相手の不得意なサイドにボールを返す
6. 相手を走らせるようなボールを返す
7. コートポジションを確保する
8. 相手の不意をつく

相手のミスを誘うには
9. 自分の得意とするプレーをする
10. 自らミスをしないようにする

あまり細かくしすぎても自分が対応しきれないのでこのくらいで。ここまで書いてあることに気づいた。これ、全部教わってるじゃん、スクールで。少なくとも私の通うスクールの中級のひとならほぼ間違いなく上記はすでに教わっているかプレーの中である程度理解しているはずである。ただ、体系的に教わってきた事柄を考えたことがなかった。しっかりとした目的を持てば、基本的なタスクの組み合わせで実効性のある戦略として使えるのだ。

例えば「(1)相手の動きをよく見る」ことにより「攻め手を事前に察知」する。そこで「相手の攻め手を封じる」ために「(5)相手の不得意なサイド」であるバックハンド側に返球をする。結果「相手のミスを誘って」ふわっとしたチャンスボールがあがった。「(9)自分の得意とするプレー」であるボレーで、ポイントを取る。というような一連のシナリオを書けるようになったのだ。

ここまでで孔明コーチの「最善のテニス戦略」を実効するのに必要となる10タスクを抽出できた。ここから先はこれらのタスクを一つ一つ検証しながら具体的な戦術に起こし、必要な技術を策定していくことになる。続きはまた次回。

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