不思議なテニスのルール:サービスとレット


草トーナメントの試合中にサービスの順番が回ってきました。ファーストサーブはネットにかかってしまい、フォルト。セカンドサーブで試合再開。セカンドにしては中々のサービスが入り、ラリーの展開に。すると、隣のコートからコロコロコロ〜とボールが自コートに入ってきました。危険と判断したので、すかさず「レット」をコールして試合を止めました。さて、あなたはあと何回サーブが打てるでしょう? ファーストはフォルトしたのでセカンドから再開で1回? ポイントやり直しだから2回?

よく間違われているのですが、これはポイントやり直しでファーストサーブから、2回サーブが打てる、が正解。1回フォルトしてるのだから、セカンドからじゃないの?というのが、良識のある善良な市民の考えですが、実はルール上はポイントやり直し。

ITF のテニスルールブックに書いてありました。

23. THE LET 
In all cases when a let is called, except when a service let is called on a second 
service, the whole point shall be replayed. 
俺訳:
23. レット
レットがコールされた全ての状況下(セカンドサービス時のレットは除く)ではポイントをリプレイすること。

どうですか、わかりました? 何度か読まないと理解できないかもしれませんが、その下にケースとして、先ほどのシチュエーションがそのまま記載されていました。

Case 1: When the ball is in play, another ball rolls onto court. A let is called. The 
server had previously served a fault. Is the server now entitled to a first service or 
second service? 
Decision: First service. The whole point must be replayed. 

俺訳:
ケース1 : ボールがインプレイで、他のコートからボールが転がりこみ、レットがコールされた状態。サーバーはファーストサーブをフォルトし、セカンドサービスからのプレイ中。この場合、サーバーはファーストサービスから再開、セカンドサービスから再開するのとではどちらが正しいか?
ジャッジ: ファーストサービスから。ポイントの頭からやり直しすること。

バッチリ書いてました。そのまんま。このルールのポイントは「(セカンドサービス時のレットは除く)」の箇所で、これは、サービス時にネットに当たり、ネットを超えてサービスボックスにボールが落ちたいわゆるサービス中のレット、*以外*のレットはポイントやり直しということ。

結論:ポイントやり直し、ファーストサービスから再開。

ただし、いくつか注意点。上記はあくまでインプレイの時の話で、ファーストサービスをフォルト、セカンドサービスを打つ前に、ボールがコロコロコロ〜だと、セカンドサーブの打ち直し、が通常のルール。但し、アメリカ USTAのレギュレーションでは、セカンドサービスのアドレスに入った状態でレットだとポイントをやり直し、というのもある。そして、レットをコールするのは、サーバーでOKとのこと。こちらは若干不可解だけど、たぶん安全面を気遣って、危険なボールが入ってきたら、サーバー側が積極的にレットをコールできるようにしてあげてるのだと思う。このルールは日本の草トーナメントで含まれているかは、多分大会の主審次第だと思うので、相手側と口論になったら、迷わず大会側の判断に委ねるのが良いと思う。

テニスのレギュレーションは基本的にはフェアプレイがベース。なので比較的わかりやすいのだけど、このレットに関しては個々の判断が関わってくるルールなだけに、是非正しい知識と、紳士的な対応、そして安全重視で楽しくプレイしたいですね。

皆さんはプレー中に以外なルールを発見したことはありますか?コメントで教えてくださいー



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